「多町大通り」ってご存知ですか?
多町は「たちょう」って読むのです。だから「たちょうおおどおり」。
何処かと言うと・・・
JR神田駅の西口を出ると、正面にあるのは「神田駅西口商店街」。
ご存知ですよね。
右へ向うと神田警察通りを横切って、突き当たりの靖国通りへ出ます。
これがなんとも大袈裟な名前ですが「多町大通り」なのですよ。
ま、あたしなんかは大通りさんに失礼なんで普通に「多町通り」と呼んでいますけどね。
昨年(H22)4月24日に多町大通り歩道拡幅電線地中化整備完了式典と
神田青果市場発祥之地碑移設除幕式典が賑々しく執り行われました。(下記写真)

昨年4月の修復完成記念式典でのテープカット。
石川千代田区長を初め地元町会長、近隣町会長、神田警察署長などが参加。
文字通り頭上の電線が地中化されたので空が広く近く感じられ爽やかになった「多町通り」。
後方は靖国通り。(手前側が神田駅西口へと続く道)

神田駅西口から神田警察通りを渡ると左側に「越後屋豆腐店」があります。
こちらのお店も神田市場時代からの古いお店です。
建物は関東大震災後に建てられたいわゆる銅板張りの看板建築。
間口は一間半と狭いですが奥行きは結構あります。
お勤めの皆さんがカップを預けて朝に飲むできたて新鮮な豆乳が有名です。

先へ進むと多町二丁目交差点。
この町のランドマーク的な建物・お店の一つ「塩栄青果店」 八百屋さんです。
こちらも神田市場時代からの古いお店をご覧のように大きなマンションに
囲まれてしまっていますが、商いを守ってきていました。
残念ながら7月15日で閉店してしまいました。残念です。
おじさん、おばさんよく頑張ったよね。ゆっくり休んでください。

さらに靖国通り方面へ進むと左側に、この貫禄の3階建ての木造住宅。
文化庁登録有形文化財指定の「松本家住宅」です(関東大震災後建築)
神田市場時代には有力な問屋さんの一つとして市場の重職を歴任してきました。

松本家住宅の少し先に、ごらんの「サカエヤ ミルクホール」があります。
こちらは二軒長屋の銅板張り看板建築。
それは見た目はお洒落でない昭和レトロな趣が色濃くただよう食堂です。
しかしメニューのラーメン、昔で言う「支那蕎麦」はそれは絶品で人気が高くたくさんのファンがいます。
また夏場の「冷し中華」も神保町の某名店の味に並ぶとも凌ぐとも言われていておすすめざんす。

どうです。。。このヒヤチューの美味しそうなこと。。。美味しいんです。
と、まあ多町通りを解説しましたが、他にもいろいろあります。
たとえば越後屋豆腐店の前には海外ミステリーで有名な「早川書房」とか
通りに面して「ニューグランドホテル」「プレッソイン」の二軒の大型ビジネスホテルがあったり
多二交差点の「塩栄青果店」の前の「サンエックス」はタレパンダで一世を風靡した会社。
多二から須田町一丁目に入ると「小山弓具店」があり、和菓子「庄之助」などもあります。
靖国通りへ出る少し手前には「神田青果市場発祥の地碑」があったりして
週末には「町歩き」を楽しむ方たちが少なくありません。
(横丁や路地に入ると、お稲荷さんがあったり、木造仕舞屋などあったりさらに楽しい)
神田多町二丁目は江戸草創期に成立した由緒正しい「江戸古町」で
神田では「三河町」「鎌倉町」の次、三番目に成立して昭和三年まで「神田市場」として
江戸・東京の食文化を支え「神田っ子」の言葉の由来の町とも言われています。
「多町大通り」歩きやすくなっています。
是非一度お散歩にお出かけください。
@団長