私、生まれも育ちも千代田区神田。
お宮参りは、氏神様の神田明神。
お墓参りは、菩提寺の寛永寺。
でも、クリスマスは祝います。
祝うといっても、たいがいは飲んで騒いでドンチャン、ドンチャンだったのですが、
今年のイブはちょっと違います。
知人で、その昔NHKのロシア語講座の先生もなさっていたという方からお誘いを受け、
東京のロシア正教のシンボルでもあるニコライ堂の礼拝に参加することになったのです。
というわけで、50年間も神田で暮らしていたのに、
初めてお茶の水のニコライ堂へ足を踏み入れました。
12月24日(木)pm6:30 駿河台 ニコライ堂

実は、24日は神田駅東地区5町会の合同夜警の日だったのです。
毎年、神田駅前の町会内を「ヒノヨ~ジン」といって夜回りをするのですが、
今年ばかりはチョッと失礼して、お茶の水へ。でも、設営だけは手伝いましたヨ。

お茶の水駅の聖橋口から坂を下って、ニコライ堂の入口へ。

ニコライ堂、正式には「日本ハリスト正教会教団 東京復活大聖堂」というんですね。
ニコライ堂の名前は、日本に正教会の教えをもたらした
ロシア人修道司祭(のち大主教)である聖ニコライにちなむものだそうです。

入口のゲートには、クリスマスらしいイルミネーションが。
たぶん、ロシア語で「メリー クリスマス」って書いてあるんだろうな。

聖堂前の広場では、ボランティアの方々が礼拝に使うキャンドルや、

手作りのクッキーなどを販売していました。

6時半を過ぎたころ、一斉にニコライ堂の鐘が鳴り始めます。
すると、聖堂の向かい側の建物から礼拝を司るのであろう司教さんたちの列が現れ、
参拝者が見守るなか、聖堂の中へ消えて行きました。

司教さんたちが入場したのを見届けてから、
我々一般の参拝者も聖堂内へ続きます。

聖堂前の広場で待機していた参拝者が入場を果たすと、礼拝の開始です。
ここから後は、撮影禁止。

2時間以上の礼拝は、荘厳ななかにも温かみのある儀式でした。
聖堂内に響く司教さんの声や、それに呼応して歌われる讃美歌のコーラスは、
巷のクリスマス・パーティーとは一線を画しています。
というか、これが本当のクリスマスなんですよね。
ちなみに、正教会では「キリスト」を「ハリストス」と表記します。
でも、耳には「クリストス」と聞こえたかな。先の、ロシア語先生によれば、
「CH」の発音を日本語で表記するとき「ハ」の字をあてたのは、
たぶん明治の華族階級(元武士の方々)の方であろうとのこと。
函館を起点に広まった日本の正教会は、比較的位の高い方々から広まったらしい。
そんな話も聞きながら、、、礼拝が終わった後は皆さん家路につくのかな?

私たちは、ロシア語先生のご自宅で内輪のクリスマス・ディナー。
クリスマスの電飾に彩られた東京タワーを眺めながら、
ピロシキとボルシチを頬張ったのでした。
By悉皆屋紺哲